冷徹ドクター 秘密の独占愛
そう言った慎の視線の先を追って見ると、廊下の先から連れ立って歩いてくる律己先生と田島先生の姿が目に飛び込んできた。
オペ後だからだろうか、二人揃って深緑色のスクラブ白衣に同色のパンツを履いた格好をしている。
「ほらな、言った通りだろ?」
私に耳打ちするようにして慎は顔を近付ける。
そんなタイミングで、向こうからやってくる二人が私たちに気付いた様子を見せた。
慎の言った通り、並んだ二人の姿はすごくお似合いだった。
嫌味じゃなくそう思えてしまうから、誰が見てもそう感じるのだと思う。
同じ歯科医だし、どちらも見劣りしない美男美女。
絵になるというのはこういうことを言うのだ。
「お世話になってます!」
横から先生たちに向かって慎が掛けた声でハッと我に帰る。
腕に抱いていた封筒の存在を思い出し、律己先生の顔を改めて真っ直ぐ見た。
「浅木、どうした?」
「あっ、院長先生に、届けてほしいと頼まれまして、これを」
前方から近付いてくる律己先生と田島先生に、こちらからも歩み寄っていく。
すぐそばまで距離が縮まると、手にある封筒を差し出した。