冷徹ドクター 秘密の独占愛



「お疲れ様でしたー」


午前の診療が一時に終わり、昼休み。

無事に午前中は仕事を終えることができた。

と言っても、今日は初日。

診療の見学をしたり、消毒室の滅菌消毒のやり方を教わったり、そんなことであっと言う間に午前中が終わっていた。


「浅木さん、お昼お弁当ですか? それともコンビニ行きます? 駅前に食べに行くのも大丈夫ですよ!」


休憩室に戻ると、助手の下村弥生(しもむらやよい)さんがお昼のことを聞いてきてくれる。

面接の日に受付に座っていた彼女だ。

今日も頭の上で髪をまとめていて可愛らしい。

近くで対面すると、私よりやっぱり背が小さく結構小柄な人だった。


「あー、今日はコンビニに買いに行ってきます」

「あっ、じゃあ私一緒に行きます! 私も今日コンビニなんで」


そう言ってくれたのは、助手の中田優(なかたゆう)さん。

ふんわりパーマのかかった栗色のショートカットヘアが似合う、活発な印象の人だ。

今日は午前中、消毒室の使い方についてを一通り説明してくれた。


「あ、優ちゃん、じゃあおつかい頼んでいい? いつものやつ」


もう一人の助手の森英絵(もりはなえ)さんは、三人の中でも姉御肌といった感じの人。

歳も上だと思われるし、仕事中も他の二人に「英絵さん」と呼ばれていた。

明るめのロングヘアを高めにポニーテールで結わっていて、長い睫毛が印象的。
多分、マツエクをしていると思われる。

午前中はずっと先生のアシストをしていた。

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