冷徹ドクター 秘密の独占愛
贈られた嬉しすぎる言葉に、とうとう嗚咽して涙を流していた。
律己先生は黙ったまま、そんな私を再び抱き寄せる。
「私……これから、ずっと……律己先生の、側に、いてもいいんですか?」
涙にまみれた声でそう聞いた私を、律己先生は「当たり前だろ」と少し意地悪な声のトーンで笑う。
でも、髪を撫でる手はやっぱり優しくて、涙は余計止まらなくなった。
「だから絶対……俺の側から離れるな。生涯、俺が必ずお前を幸せにする」
プロポーズかと思える台詞に、今度は衝撃で流れ続けていた涙がぴたりと止まってしまった。
目を見開いて腕の中から顔を見上げた私を、律己先生はじっと見つめ返す。
「約束する」そう言った唇が私の唇に重なり合った。
照り付ける夏の太陽のせいで体が熱いのか、自分が自ら発熱しているのか、もうよくわからなかった。
塞いだ唇を離すと、律己先生は私の手を取りしっかりと握る。
歩き出してすぐ、横から私の涙に濡れた顔を覗き込んだ。