浅葱色の記憶
土方さんが私を見てて

その綺麗な目に心を持っていかれそう



いやいや!私は、永倉さんが好きなの!



浮気じゃん!!



「何してるんですか!!」


押しのけようとするけど
あいにく、手首が痛くて…


「いててっ」


って、言っていると

サッ


胸元を開かれた



「やっぱりな」



私は、青ざめる

だって、胸元のキスマークを触ってる


「ちょっと!!何してるんですか!!」


「ずっと引っかかってたんだ
なんか、俺…お前に惚れてた気がする」


「は?」


「永倉が好きなのか?」


こうなりゃヤケクソだ!


「はい 永倉さんが好きです!」


土方さんが私を抱きしめた


「いつからだ?」


「ずっと前からです!
だから!離れて下さい!!」


「いやだって言ったら?」


色気ムンムンにそんなこと言われ

ドキドキしないはずがない



「やっ!やだ!」


土方さんが私の胸元に、キスマークを1つ
追加した



「永倉さんが好きだって、言ってるじゃないですか! 土方さんこんなこと今まで
全然しなかったし、急にこんな…」


ポロポロと涙が溢れた


「やっと、本性だしたな」


「へ?」


「山南さんの推測は、当たる
お前、俺達と暮らしてたんだろ?
副長じゃなく、土方さんって呼んでた
永倉組長じゃなく、永倉さん だろ?」


「騙したの!!本当に意地悪!!!」


「ふっ でも、お前に惚れてんのは
確かだぞ!」


ふわっと抱きしめられた


「多分… ずっと前からこうしたかった」




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