浅葱色の記憶
「さあ!帰ろう!
帰って、手当てしないと腫れている」


痛いけど、、近藤さんに抱きついて
衣をぎゅっと掴んだ


近藤さん!大好き!



「総司みたいに甘えん坊だね!帰ろう!」



「へへっ!はい!」



私は、涙を拭いて笑った






「私、最近甘えてませんよ!
我慢してるんですから!」


「嘘!宗次郎は、いつも近藤さんに甘えて
くっついてたよ!」


「えー?そんなに甘えてないよ!
ねえ!私は、なんて呼んでたの?」


「あ」


ついつい、宗次郎と呼んでいた
でも、知ってたみたい


「教えなーい!」


「名前なんていうの?」


「教えなーい」


「えー桂には、教えたのに?」


「1番に教えたのは、宗次郎だ
だから、1番に思い出して!」


「私に1番に教えてくれたんだ!!」


「俺じゃねえのかよ!!」


「「なんで土方さんなの!!」」


見事に宗次郎とハモった


「俺かと思ってた…」


こそっと、永倉さんが言った


「私を呼び捨てにしたのは
永倉さんが1番ですよ!」


「教えろ!」


「勿体ぶろうと思ってるから!教えない!」


「ケチ!」



思い出してくれなくてもいいや

こうして皆と過ごせるだけでいい


永倉さんが、笑ってる


それ見るだけで幸せだよ!






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