私に触れて、そして殺して


「遅くなって悪い…、凛子?」



真っ暗の部屋に明かりが灯る
レンがいなくなって
どのくらい経ったのかわからない


「凛子?何かあったのか?」


タツヤは私に目線を合わせ
心配そうに覗き込んできた



『…あのね、タツヤ、』



手に持つ紙を握りしめる

レンが来たの
三吉さんが私に会いたがってる、
また明日も来るって



頭の中でリピートされる言葉だが
口に出そうとすると、うまく出せない



「ん?…あ、時間!凛子、出かけるぞ」


『…うん』



結局、何も言えず
タツヤと一緒に出かけた
楽しみにしていたタツヤとの外食も
レンの出現によって台無し

食事中もレンのこと
手紙のこと、そして三吉さんのことが
頭から離れない


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