私に触れて、そして殺して



ゲンさんとヨシコさんに送ってもらい
部屋までタツヤを運んでもらった
酔っ払ってぐっすり寝ているタツヤ



「これ、あいつが一生懸命作ったやつだから」


ゲンさんから渡された小さな箱

本当に綺麗な指輪だった
素人がそう簡単に作れるものじゃない
もう一度、蓋を開けて指輪を見た
指輪をケースから出し
かざして見てみると
綺麗さがより良く見え
全体が綺麗なブルー
キラキラと輝いて見える


手先が器用なタツヤだから
短期間で作れたのかもしれない

ぐっすり眠っているタツヤ
本当は嘘でももっと喜ぶはずだった
タツヤと結婚するのも
自分の中では納得していたはず



『…ごめんね、タツヤ』



寝ているタツヤに謝ることしかできなかった

< 232 / 248 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop