私に触れて、そして殺して
先輩、と
店を出たあと、声をかけた
『何を勘違いしているか、知りませんが…、タツヤとはもう別れてます。だから私に何を言っても無駄です』
「…別れた?」
驚いて振り向いた先輩
そういえば、タツヤと最後に話した電話で
好きだから、と言われたのを思い出した
『タツヤは納得していない様子でしたが、私は別れると言いましたし、もう連絡も取っていません。私の居場所すら知らないと思います』
「なら、どうして?どうして私に嘘を?別れたなら貴方じゃなく、私を選ぶでしょ?」
選ぶでしょ、と言われても
私はタツヤではないし
男の気持ちを理解しているわけではない
「そういう自信過剰なところが、選ばれなかった理由なんじゃないかな?」
そう聞こえた声に驚いて振り向く