君に捧ぐは、王冠を賭けた愛。
町には、また笑顔が溢れる。

ん?
なんか視線を感じたけど…。

気のせいかな?

このとき、私は気づかなかった。

そんな明るく色づいた祭りのそばで、建物の影に身を隠す人がいることを。

この一部始終を見て、チッと舌打ちをした人の存在を。

その人が、睨むように私を見ていたことを。
< 124 / 173 >

この作品をシェア

pagetop