君に捧ぐは、王冠を賭けた愛。
「神楽弥との時間は、僕の宝物だ」

力強く抱き締められる。

カナトはいつだって、隙がないくらいに優しい。

「私も。

お願いカナト。
私のこと忘れないで。

カナトが覚えててくれるなら、それだけで強くいられる」

「もちろんだよ。
忘れない」

最後にカナトの笑顔が見えた。
私も安心して笑い返す。

そして、完全に私の身体は光に包まれた。

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