寵愛婚―華麗なる王太子殿下は今日も新妻への独占欲が隠せない
アレックの自慢気な声に、セレナの心はふわり温かくなった。
セレナ自身、料理が大好きだということもあり、キッチンへいそいそと向かう夫妻が羨ましい。
「仲が良くて素敵ですよね。 王族と違って家族同士の距離が近くて楽しいんです」
「そうですね……」
ミノワスターの国王夫妻もそうだが、セレナの両親も、料理などする事はない。
いつも公務とクラリーチェの世話で忙しく、家族同士の距離を縮めようとする事もなかった。
というより、セレナを家族として考えてくれた事があったのかもわからない。
両親にとって、娘はクラリーチェひとりであったような気がして切なくなる。