寵愛婚―華麗なる王太子殿下は今日も新妻への独占欲が隠せない
「大げさに考えることはないんだ。ミノワスターはここと違っていつも水不足に悩んでるし食糧の確保が国政の大きな課題のひとつだから、その点での厳しさはあるけど、陛下をはじめ、王族も貴族たちも、もちろん国民たちもセレナ姫がくることを楽しみにしてる」
「あ、ありがとうございます……」

 テオの力強い言葉に、セレナは照れくささを隠すように俯いた。
 子供の頃から寂しさを感じ、自分を待つ人がいる事に慣れないセレナは、居心地が悪い。

「ミノワスターは、国を挙げてセレナ姫を歓迎するから安心しろ。もちろん、誰よりも俺がセレナを待って……いや、それは、いい」

 テオは何かを言いかけて、口ごもった。

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