寵愛婚―華麗なる王太子殿下は今日も新妻への独占欲が隠せない
「セレナ様……?」
部屋の目に立ち尽くしていたセレナの様子を心配した警護の騎士が、遠慮がちにセレナに声をかけた。
セレナは顔を上げ、大丈夫だと笑顔を見せて頷いた。
「……お部屋まで、おともいたしましょうか」
顔色が悪いセレナを心配した騎士が、一歩近づいた。
セレナの様子をうかがい、どうしようかと困っている。
セレナは我に返った。
王女なのだから、自身の感情を周囲に見せるわけにはいかないと思い出したのだ。
「大丈夫よ。ただ、今日は慌ただしかったから……疲れたみたい。部屋に戻ります。お疲れ様」
普段と変わらない口調で答えた。
そして、心配している騎士たちをその場に残し、セレナは自分の部屋へと向かう。
「そうか、だから……」