【続】清華魔法学園〜未来選択編〜
この世界は完璧で正しい兄の最後のわがままだった。
「お兄ちゃん、私は目覚めることをこれからも諦めない。何年立ったって私はあの世界で目覚めてみせる。だからお兄ちゃんも……」
「………」
私の言葉を聞いてもお兄ちゃんは黙ったまま。
悲しそうに微笑んだまま。
まるでそれは諦めの笑顔。
諦めないで欲しいのに。
それは無理なことなの?
「お兄ちゃん、諦めないでね。私だって諦めないんだから」
「あぁ」
ポンポンッといつものようにお兄ちゃんが優しく私の頭に触れる。
妹のわがままをなだめるだけのその言葉。
それが不満で仕方ない。
「壊して、紗久。紗久のための世界を紗久の手で」
不満そうな私なんて他所にお兄ちゃんが黒い小さな箱を私に渡す。