INFATUATOシンドローム


パンッ!

スタートの合図のピストルが鳴った


璃夢「くお──────ん!頑張れ───ッ!」


私は目一杯叫んだ。結構距離あるし、周りの声も大きいから聞こえないと思うけど


すると玖音のスピードが上がった気がした。

パンッ!


玖音は二位だった。


璃夢「すごい!すごいすごい!」


雪「璃夢、うるさい」


璃夢「だって二位だよ!すごいじゃん!ちょっと玖音のところ行ってきていいかな!?」


翼「落ち着けって!ほら!小桜から来てくれたから!」


璃夢「ホントだ!」


走り終わって二番の札を持った玖音が私の方に向かって走ってきた


璃夢「くお────んっ!」


私は興奮のあまり玖音に抱きついた


玖音「うおっ!と」


抱きついたというか、飛びついたって表現の方が正しかったかも。玖音はなんとか倒れないように踏ん張ってくれた。


璃夢「すごいね玖音!走るの苦手だって言ってたのに!」


玖音「えっへへっ。ちょっと頑張ってみた!」


照れながら玖音はそう言った


悠馬「ラストのところ少しスピード上がった気がしたけど何かあった?」


あっ、やっぱり私の気のせいじゃなかったんだ

私も不思議に思ってたところを悠真くんが代わりに聞いてくれた。


玖音「あ〜えっと…特に、意味は」


翼「いや、目が泳いでるぞ」


玖音「こういう時よく見てるよね、八重樫くんってさ」


ムスッとした顔になった玖音。そしてちらっと私の顔を見て、何故かため息をついたあと話し始めた。


玖音「まぁなんて言うか、璃夢が『頑張れ』って言ってる声が聞こえた気がして…なんかすっごい力が出たって言うか…」


キュンッ

璃夢「どうしよう、心臓が変な音たてた」


雪「………。」


雪くんやめて!その『何言ってのお前?』みたいな顔で私を見るの!結構傷つくから!


玖音「それで、あの、璃夢さん?」


璃夢「どうしたの?いきなり【さん付け】なんて」


玖音「周りの視線が…痛いというか?」


えっ?なんで周りの視線?

そう思って周りをグルッと見回してみるとみんなの視線が私と玖音に向いていた


璃夢「なんでこんなに注目浴びてるの?」


玖音「わ、わかんないけど!離れくれると…嬉しい…」


璃夢「あぁ、そう?」
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