伯爵夫妻の甘い秘めごと 政略結婚ですが、猫かわいがりされてます
*
とはいえ、普段仕事ばかりしていたドロシアは暇のつぶし方が分からない。
結局、厨房に向かってエフィーに仕事はないかと聞くことにした。
「のんびりしてらしたらいいのに」
「慣れてないのよ。動いているほうが楽しいの。洗濯でも何でもいいわ。仕事をくれないかしら」
「そうですね……」
「みゃぁん」
白猫のアンが顔を出す。アンはエフィーの足元をグルグル回ったかと思うと、ドロシアの足元までやってきた。
「アンがお散歩したいそうです。ドロシア様、一緒についていってあげてくださいます?」
「わかるの? すごいわね」
「長い付き合いですから」
エフィーは笑って仕事へ戻る。アンはとことこと歩き出すと、広い廊下に出たところで尻尾をピンと立てた。
まるでアンテナみたいだ。何かを受信したみたいに歩き出し、また立ち止まっては尻尾を立てる。
「みゃおん」
そしてドロシアに呼びかけるように振り向くと今度は一気に走り出した。
「待って。……待って」
息を切らせながら追いかける。アンは徐々に速度を落とし、ある部屋の前で止まった。
「どうしたの……」
「このままドロシア様を娶ればよろしいじゃありませんか」
その時、中からチェスターの糾弾するような声が聞こえ、ドロシアは息を飲んだ。
とはいえ、普段仕事ばかりしていたドロシアは暇のつぶし方が分からない。
結局、厨房に向かってエフィーに仕事はないかと聞くことにした。
「のんびりしてらしたらいいのに」
「慣れてないのよ。動いているほうが楽しいの。洗濯でも何でもいいわ。仕事をくれないかしら」
「そうですね……」
「みゃぁん」
白猫のアンが顔を出す。アンはエフィーの足元をグルグル回ったかと思うと、ドロシアの足元までやってきた。
「アンがお散歩したいそうです。ドロシア様、一緒についていってあげてくださいます?」
「わかるの? すごいわね」
「長い付き合いですから」
エフィーは笑って仕事へ戻る。アンはとことこと歩き出すと、広い廊下に出たところで尻尾をピンと立てた。
まるでアンテナみたいだ。何かを受信したみたいに歩き出し、また立ち止まっては尻尾を立てる。
「みゃおん」
そしてドロシアに呼びかけるように振り向くと今度は一気に走り出した。
「待って。……待って」
息を切らせながら追いかける。アンは徐々に速度を落とし、ある部屋の前で止まった。
「どうしたの……」
「このままドロシア様を娶ればよろしいじゃありませんか」
その時、中からチェスターの糾弾するような声が聞こえ、ドロシアは息を飲んだ。