華麗なる最高指揮官の甘やか婚約事情
悶々と考えを巡らせながら、朝食を終えたあとにシャワーを浴びさせてもらい、ボルドー色の上品なドレスに着替えた。

今日もアンジェとエトワルくんは菜園で仕事をしていて、その間セイディーレは武器の手入れを、私は部屋の掃除を手伝っている。

いまだに悩みながらホールのテーブルを拭いていたとき、キンコンと玄関のベルが鳴った。

昨日のことを思い出し、一瞬身体が強張る。しかし、すぐにやってきたセイディーレが、「俺が出る」と言って向かってくれた。

誰だろう?と少し緊張しつつ、彼がドアを開ける様子を窺う。外の光が入ってきた直後、若干驚いたようなセイディーレの声が聞こえてきた。


「あなたは……」

「突然の訪問をお許しください。ハーメイデン国の騎士団長を務めております、セアリエ・バークリーと申します」


馴染みがある声と白い制服、そして金色の短髪が見えた瞬間、私は目を丸くして駆け出していた。

嘘、まさかここで会えるなんて!


「セアリエ!?」


振り返るセイディーレの向こうに立つ彼は、駆け寄る私を見てぱっと表情を明るくする。


「姫様! お元気そうで一安心いたしました」

「私もよ」

私たちは手を取り合い、お互いとハーメイデンにいる皆の無事を確認して喜んだ。

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