【11/7改訂版】お願いダーリン! ~大好きな上司に片思い~
「荒れてた?」
晃は結花の意外なその言葉に、結花の瞳を覗き込んだ。
いつもの、ニコニコ笑う結花はどこにもいなかった。
暗い瞳に闇を宿し、表情のない結花を見て晃は初めて、明るい結花の裏側を見た気がした。

「あの頃、本当にバスケだけが生きがいでなのに…。信号無視した車に跳ねられたんです。1か月ぐらいずっと病院のベッドで。普通には歩けるだろうけど、スポーツは無理だって言われて…。なんで私がって…。自暴自棄になってしばらく引きこもっていたんです。2年の6月の事です」
言葉を選ぶように言った結花に、晃は言葉を失った。

「荒れてる時、両親にも友達にもすごく迷惑と心配をかけて。ようやく立ち直った時から、なんとなくもう心配かけたくないなって思ったら、今みたいになってました」
それだけ言って、いつも通りニコッとした結花に、晃は小さくため息をついた。
「だからその無理した笑顔やめろ。大変だったな」

そういうと、結花の頭を撫でた。
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