彼は高嶺のヤンキー様4(元ヤン)
「凛道様。」
「あ!?お、女将さん!?」
「お出かけ・・・ですか?」
「え!?あはははは!ちょっと散歩を~」
「そうでしたか。そのお洋服、とてもよくお似合いですよ。」
「そ、そうですか?・・・おかしくないですか?」
「ええ。とても愛らしいので、みなさんの目の保養になると思いますわ。」
「・・・。」
愛らしい?目の保養?
「遠くからでも、凛道様だと一目でわかりますわ。」
それ、遠回しに、『目立ってる』って言われてる・・・?
「では、わたくしはお客様のお迎えがありますので失礼いたします。」
「あ、はい・・・」
「本当に可愛いですわ~」
ニコニコしながら去って行く女将に、敗北感いっぱいになる。
ふと、ガラス窓を見れば、シリアスな顔で固まっている自分が写っていた。
「見て見て、あの子可愛い~」
「コスプレかしら?」
「おじいちゃん、ああいうのを、ロリータって言うのよ。」
「ほお・・・最近の男の子も変わったなぁ・・・」
(どうせ私は変わってますよ・・・)
頬をふくらまし、足早に旅館内を歩く。
途中で、一緒に写真をと頼まれた年配のご婦人のお願いを断れず、写真に写るへまをしたけど、無事に待っていたタクシーに乗ることが出来た。
「すごいね、お客さん~仮装パーティーか、なにかですか?」
「そんなに目立ちますか・・・・?」
「不思議の国のアリスに出てくる帽子屋みたいだね~帽子つけてないけど。ははは!」
「そーですか・・・」
やっぱり、レンタルスーツの方がよかった?
でもお金がないし~レンタルだと、身分証がいるしで~
(くっそ~『ラクシュアラー』め!許さないんだから!)
絶対、壊滅させてやる!!
(軒猿も覚悟しなさいよ!)
絶対に、解毒剤を出してもらうんだから!!
自由な左手を握りしめ、改めて打倒・裏サイト&忍者を誓うのだった。