彼は高嶺のヤンキー様4(元ヤン)





「凛道蓮は俺がもらう!」

「私よ!」

「俺だ!」

「オラだってんだ!」


「みな様、説明は最後までお聞きください。」





私達の正面に立つ審判が冷静な口調でハンターたちに言った。





「凛道蓮様を捕まえると申しましても・・・奪い合って、体を引き裂かれては意味がございません。」

「じゃあ、どうすんだよ!?」

「凛道蓮様を気絶させるか、降参させた方を勝者とします。ただし、殺した場合は、日本国憲法の法律通りとなりますので、あしからず。」


(くっ・・・・ガチンコで私狙い!?)


どうしよう!



最近連勝だったから、調子に乗ってた罰が下った!?





(とにかく、会場から・・・密室から外へ出ないと!)





そうだ!





(審判なら、合鍵を持ってるかもしれない!)





背後の扉にはカギ穴がある。





(一か八か――――――――――)


「はあ!」

ブン!!





身体全体の重心を気にしながら、左こぶしを審判へとのばす。






バシッ!!

「な!?」

(うそ!?)


「受け止めた!?」





いつもなら、一発KOするのが決まらなかった。





「私を倒しても、凛道様は助かりませんよ?」

「くっ・・・!?」





そう言われ、受け止められた拳が震える。

前に突き出すけど、ブルブル震えながら、自分の方へともどってくる。

手のひらで受け止めた審判に、ゆっくりと、少しずつ押し戻される。





「この!!」


ヒュン!!





右足に力を込め、重心をかけ、左足で蹴り上げる。





「おっと。」

「なに!?」


スカ!






それで離れることができたが、





(左蹴りをよけられた!?)






左こぶしを受け止めたまま、左蹴りをかわされる。

かすりもしなかった。







(ヤバい!)





審判でこのレベル!?



(・・・1人で来たの、失敗だったかも・・・・・・・・!)





そんな私の額に、嫌な汗がにじむ。





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