BAD & BAD【Ⅰ】








夕日が沈み、雨が止んできた頃。





私は剛ん家を出て、帰宅して男装した後、神雷のたまり場へ行った。


洋館に入ると、どこかへ出かけようとしていたたかやんと弘也にぶつかりそうになった。




「よっ、幸珀!遅かったね~」


「俺らは今から剛の家に行ってくっから、今日はおとなしく留守番してろよ」


「あ、そのことだけど、行かなくてよくなったよ」


「それ、どういう意味ー?」


「解決策を見つけたってこと」




作戦が成功すれば、剛は戻ってくるはずだ。


そういうわけだから、はい、戻って戻ってー。



2人を洋館内に押し戻し、扉を閉める。



「解決策って、何だよ」


「それを今から話してあげるから、皆集まって……って、皆何してるの?」



急かしてくるたかやんを、なだめる。



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