騎士団長は若奥様限定!?溺愛至上主義
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「ハァ。本当に、苦しいわ……」
ジェドからルーカスの居所を聞き、一通りの支度を終えたビアンカは、騎士団員二人を連れて中央庭園へと向かっていた。
あのあと、思い出したように部屋に戻ってきたジェドは、今日は、ビアンカには常に護衛をつけることになっているのだと言付けた。
ただでさえ、今日の王宮内にはいつもの二倍以上の警備が配置されているというのに、随分な過保護ぶり。
ビアンカは、やんわりと断りを入れてみたものの、「団長からの指示ですので」と言われて引き下がるしかなかった。
「ありがとう。少しだけ、ここで待っていてくださる? 私、今からルーカスを探してくるので」
庭園の入口に立ち、自分の護衛をしてくれた二人に声を掛けると、二人は驚いたように目を見開く。
「僭越ながら、ビアンカ様……。我々は、いかなる時もビアンカ様のお傍を離れぬようにと言われておりまして……」
「絶対に目を離すなと、団長から厳しく言われております」
焦ったような二人の様子に、ルーカスが彼らにどれだけのプレッシャーを与えているのかと、少し、申し訳なくなった。