騎士団長は若奥様限定!?溺愛至上主義
 


「こ、国王様!?」


ねっとりとした手の感触。肌に触れる怪しい息遣いに、思わず身体が強ばった。

そこでふと、ビアンカは思い出す。

(そういえば以前アンナが、ダラム国王は女好きで有名だと言っていたような、いなかったような……)

その話が本当であれば、もしかするとこれは危機的状況?

だって、今、ここで彼を突き飛ばすわけにもいかないし、そんなことをしたら国に関わる大問題にも発展しかねない。


「庭の奥なら、二人きりでゆっくりと話せましょう。さぁ、私と一緒に。おい、お前たちは奥に誰も来ないよう、そこで見張っていろ」

「お、お待ちください国王様……!」


なんとかその場に足を踏ん張ってはみたが、男の力には敵わずビアンカは成されるがまま庭の奥へと引き摺られた。

慌てて今、国王が支持を出した衛士たちへと目を向け助けを求めてみたものの、彼らは表情一つ変えずに庭の奥に繋がる入口に立っているだけだ。


「この奥なら、人の目もないでしょう」

「こ、国王様、いけません! もし誤解を招くようなことがあっては、国王様の妃様に申し訳が立ちません……!」

「ああ、大丈夫ですよ。そのようなご心配には及びません。このことは他言無用だと、入口に立たせた衛士たちも肝に命じている故」


はい!?

 
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