騎士団長は若奥様限定!?溺愛至上主義
「ルーカス?」
思いもよらない彼の反応に驚いたのはビアンカだけでなく、周りで様子を窺っていた騎士団員たちも同じのようだ。
「ルーカス、あの……」
「……反則、だろう」
「え?」
「このタイミングで、そんなことを口にするなど……ベッドの中でも、俺のことを好きだなんて、口にしたこともないのに」
「な……っ」
その言葉に、今度はビアンカの頬が赤く染まった。
そういえば……ビアンカはまだ、ルーカスに自分の気持ちを伝えてはいなかったのだ。
「好き」だと、口にしたのは今この瞬間が、初めてだった。
「俺以外の男が、今、お前を視界に映していることすら不愉快だ」
そう言われても、ルーカスへの恋心を自覚したのが数時間前だから仕方がない。
ジェドを始めとした騎士団員たちは、ギクリと肩を強張らせている。
「お前が愛しくて、どうにかなりそうだ……」
熱く、甘い吐息を零したルーカスは更に強くビアンカの身体を抱き寄せた。
色っぽい彼の視線に心臓は大きく跳ねて、思わず身体の芯が震え、熱を持つ。
「ビアンカ……お前を二度と、離したりはしない」
ゆっくりと近づいて来た彼の唇。
胸いっぱいに愛しさが溢れ出し、ゆっくりと目を閉じたビアンカだが──既のところで傍と我に返り、彼の胸を押し返した。
うっかりルーカスの甘い言葉に流されそうになったが、大勢の前で一体何をしようというのか。