騎士団長は若奥様限定!?溺愛至上主義
 



* * *


「花祭り!?」


光り輝くシャンデリア。

部屋の中に舞う甘いミルクティーの香り。

淡いグリーンのドレスに身を包んだビアンカは、キラキラと目を輝かせながらジェドを見つめた。

ビアンカがセントリューズに嫁いでから早三ヶ月。国を揺るがす王太后の謀反から、そろそろ半月が経とうとしていた。


「ジェドさん、その花祭りって、一体どんなお祭りなの!?」


焦ったようにビアンカから一歩、距離を取るジェド。

その後ろではアンナが、呆れたような視線をビアンカに送っている。

けれどスッカリと興奮した様子の彼女は、アンナの冷たい目にも気付いていない。


 
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