強引社長といきなり政略結婚!?
「あそこはまだ会長の威光が強いみたいだからね。逆らうのはなかなか大変だと思うよ」
「……そんなことまで知ってたの」
「驚いた?」
浩輔くんが微かに笑う。
「汐里を狙う身としては、いろいろ調べずにはいられないよ。汐里じゃない別の女性を結婚相手にしようとしている情報も、実は入手済み」
得意気な横顔だった。
会長の威光が強いことは、日下部さんも言っていたことだった。意見するのは厳しいと。だとしたら、やっぱり私たちが結婚することは無理なのかもしれない。
「なんだよ、あの車」
ふと、浩輔くんが不快そうな声を漏らす。
「どうかしたの?」
「あ、いや、うしろの車がやたら煽ってきてさ。ライトはハイビームだし。なんなんだ」
振り返った私の目を光が射す。
まぶしさに目を閉じた。