強引社長といきなり政略結婚!?

「早く帰らなきゃ。シャワールームはどこですか?」


身支度をしようと、ベッドから下りようとした私の手を朝比奈さんが掴む。


「朝まで一緒にいたい」

「え……?」


そう言われて嬉しくないはずがない。
でも少し前に、外泊は婚約してからと。そう言っていたのは朝比奈さんだ。


「汐里のご両親には、俺が連絡を入れる」


朝比奈さんは私の手を離すと、ベッド下に転がっていた自分のスマホを取り上げた。素早く操作をして、それを耳に当てる。


「夜分遅くに申し訳ありません。朝比奈です」


父にかけたらしく、声が漏れ聞こえた。
挨拶を交わし合うと、朝比奈さんが突然ベッドの上で正座をする。


「今、汐里さんと朝比奈の別荘におります」


驚いたような『えっ!?』という父の声が漏れる。

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