公爵様の最愛なる悪役花嫁~旦那様の溺愛から逃げられません~

私は彼の望み通りに太ったわ。

もう痩せすぎではないこの体を見て欲情し、抱きたいと思わせることができたなら、それは私の狙い通り。

ジェイル様を虜にするための一歩を踏み出せると思えば、恥ずかしくも怖くもないわ……。


覚悟が決まり、作り笑顔を浮かべると、私はドアを三度ノックした。

「入れ」と中から声がして、真鍮のドアノブを回して入室すると、彼は前回と同じように書類が積まれた執務机に向かっていた。

羽根ペンを紙に走らせて、どうやら仕事をしている様子。

前回と違う点は、オズワルドさんが執務机の横に控えていることだ。


ジェイル様の晩餐後にオズワルドさんは別室で食事を取るはずなのだが、食べ終えるのが早すぎる。

ということは食事を後回しにして、ジェイル様の仕事の手伝いをしていたのだろうか?


オズワルドさんの空腹を気にかけながらも、いてくれてホッとしていた。

ジェイル様とふたりきりでないということは、全裸になれと命じられることもないと考えて。

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