公爵様の最愛なる悪役花嫁~旦那様の溺愛から逃げられません~
「ディアナはお転婆ぶりをジェイル様に知られたくないと言ったわよね」
「ええ」
「隠す必要ないわよ。彼は馬車を止めるような私でも、かわいがってくれるもの。あなたは淑女を装わずに、本当の自分の姿を見せるべきよ。その方が気に入ってもらえるわ」
その言葉は、彼女を喜ばすには充分だった。
欠点だと思っていた性格は、彼に気に入られる長所だと教えられ、その焦げ茶色の瞳はたちまち輝きを増す。
頬を染めて夢見心地な顔をしているところを見ると、ジェイル様に求婚されている場面でも想像しているのかもしれない。
お転婆でもいいのだと彼女が信じたのを感じ取り、私はほくそ笑む。
腹黒さの滲む笑い方はティーカップで口元を隠しているため気づかれることはなく、私は話を次に進めた。
「今日はディアナのために、楽しい遊びを用意しているの。やってみない?」
「遊び? どんな?」と食いついた彼女に、簡単に言えば宝探しだと説明する。