公爵様の最愛なる悪役花嫁~旦那様の溺愛から逃げられません~

夫でもない男性のベッドの中を探るなんて、非常識極まりないことだと、お転婆なディアナ嬢でも知っているみたい。

私に言わせれば、寝室に勝手に足を踏み入れている時点で既に常識外れな行為。

私の足はまだ廊下にあり、寝室には一歩も立ち入っていない。

彼の寝室の明かりを灯し、暖炉に火をくべたのは、出かける前の執事だ。

この部屋にだけはなんの細工もしていない私なので、ディアナ嬢と一緒にしてほしくない気持ちでいた。


ベッドの中を探すことに躊躇している様子の彼女に、「あら、もうすぐ制限時間ね」と、机の横にある立派な振り子時計を指差した。

十七時までは後五分。
時間になれば、この遊びは終了だ。


ディアナ嬢は慌てた様子で、ベッドは避けてまずは机の引き出しを開けていた。

そこに見つからないと分かると今度は、キャビネットの扉を開けて、ジェイル様の上着を引っ張り出し、ポケットの中に手紙を探している。

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