公爵様の最愛なる悪役花嫁~旦那様の溺愛から逃げられません~
ペラム伯爵は彼女の腕を掴んで、手荒くベッドの上から引きずり下ろし、絨毯にお尻をつけて怯える娘を、語気荒く叱りつけた。
「とんでもないことをしたのだと、自覚しなさい! この部屋に立ち入ったことだけではないぞ。高価な絵皿や絵画を壊してまで、子供がする遊びに興じるとは、なんと情けない。公爵にお詫びのしようがないではないか!」
「わ、私、なにも壊しておりませんわ!」
涙に濡れる瞳を見開いて慌てる彼女に、ジェイル様が「嘘をつかない方が賢明ですよ」と半歩詰め寄った。
「あなたの髪を飾る黄色のバラは随分と散り落ちているようだ。その花びらがあちこちの部屋に落ちていましたよ。貴重な品々が壊されていた部屋に。相当に暴れていた証拠でしょう」
「そ、そんな……」
立ち並ぶ男性たちの隙間に、恐る恐るこっちを見たディアナ嬢。
青ざめるその顔にニヤリと笑ってあげたら、今やっと私に嵌められたのだと気づいたようだ。