公爵様の最愛なる悪役花嫁~旦那様の溺愛から逃げられません~
うっとりと夢見心地で目を閉じていると、いつの間にか胸元のボタンを外されていて、服と下着をまとめて一気に、胸の下まで下ろされてしまった。
息を飲んで緊張を取り戻し、慌てて胸を両手で覆い隠すと、ゾクリと艶のある声を耳に吹き込まれる。
「手をどけろ。胸にも塗ってやるから」
「嫌よ」と拒む自分の声が、頼りなく聞こえてしまう。
彼には勝てないと、甘ったるい弱さが頭をもたげ、その気持ちを急いで踏み潰していた。
「お前の裸は前にも見ただろう。今更なにを恥じらう必要がある。手をどけろ。これは命令だ。お前は俺の侍女だろう?」
今まで侍女扱いなんかしなかったくせに、こんなときだけそう言うのね……。
主人の命令に従うというよりは、年頃の娘らしく恥じらっているのだと思われたくなくて、ゆっくりと胸から手を離した。
この屋敷に来たときよりも、ひと回り以上大きく育った私の胸は、彼の大きな手の平でも包みきれない。