公爵様の最愛なる悪役花嫁~旦那様の溺愛から逃げられません~

それならばと私は頷き、与えられた役目を受諾した。

計画では、この会食の後に、ルイーザ嬢に話しかけることになっている。


目の前にはやっとデザートの、『胡桃と干し無花果のタルト』が出されたところだった。

コルセットに圧迫されていることもあって胃が苦しくて仕方ないが、無理してすべてを平らげた。

人生でこんなにも食べたのは初めてのこと。

貼りつけたような笑顔を保っていても、ゴラスの子供たちへの罪悪感に心は痛みを感じていた。


一方、参加女性のほとんどは、料理を大幅に残している。

ひと皿につき、ひと口ふた口しか手をつけない人もいた。

晩餐会で残すことは失礼には当たらず、むしろすべてを食べる女性の方が品がないとされるものらしい。

それは知識として予め頭に入っているのだが、それでも私はどうしても食べ物を粗末にするのは嫌だった。


飲み慣れないワインも無理して飲み干して、もうこれ以上はなにも入らないと思ったら、やっと会食の終わりを国王が告げる。


「皆さん、今宵の料理はいかがでしたかな? 会食はここまでとしますが、楽しき宴はまだまだ続く。ご婦人方は我が妃について、別室で語らいのひと時を」

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