公爵様の最愛なる悪役花嫁~旦那様の溺愛から逃げられません~

すかさずマリオット伯爵夫人が、「まぁ!」とわざとらしい驚きの声をあげた。


「そんなに多くの殿方のお相手ができるなんて、体が丈夫なのね。きっと将来、たくさんの子供に恵まれるわ。父親が誰なのか、分からないかもしれませんけど」


オホホと上品で耳触りな笑い声が応接室に満ちるが、なんて下品で醜い人たちなのだろうと、私は哀れみさえ湧いていた。

土にまみれ、一生懸命に痩せた畑を耕す孤児院の子供たちの方がずっと綺麗よ。

宿屋のドリスは旅人が忘れていった下履きさえも洗濯して古着屋に売っていたけれど、『儲けた』と言ってケタケタと笑う明るい顔の方が、ずっと気持ちがいいわ。


その後も集中口撃はしばらく続く。

別の伯爵夫人は、晩餐の料理を残さずに食べた私について、「乞食のようですわ」と非難し、それでもひと言も反論しない私に他の夫人が「そのお口は、食べるためだけについているんじゃないかしら」とからかった。

「それだけではないと思いますわ」と言ったのは、アクベス侯爵夫人。

侯爵夫人は私とは逆側の、王妃の隣の席に座っている。

あくまでも上品に笑いながら、「その愛らしい唇で、殿方が喜ぶことをしてあげるのがお得意なのではないかしら」と卑猥な発言をした。


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