公爵様の最愛なる悪役花嫁~旦那様の溺愛から逃げられません~
しばらくすると、ドアがノックもなく開き、入ってきたのはジェイル様。
「うまくやったようだな」と褒めてくれて、クククと悪党のようなくぐもった笑い方をし、機嫌がいいみたい。
近づいてきた彼は、私が座る椅子の真後ろに立つ。
そして私の肩に体重を預けるようにして、黒い燕尾服の両腕を回してくるから、鼓動が勝手に速度を上げ始めた。
髪を結い上げて露わになっているうなじに、彼の唇が当たる。
なにをするのかと振り向こうとしたが、「じっとしてろ」と命じられ、その直後にドレスの胸元に彼の右手が侵入してきて、息を飲んだ。
男らしく骨ばって、それでいて滑らかな繊細さを持つ彼の右手は、私の左の乳房を揉みしだいたかと思うと、プクリと尖る頂を傍若無人に弄ぶ。
触ることに許可を求めてこないのは、俺のものだと思っているからだろうか……。
失礼な話だ。