へなちょこ魔女は、ぎんいろの瞳に恋をする
あの白くて大きな、蛇のような形をしていたこれはなに?
私の足元から20メートルくらい向こうにある大木まで、白くて大きな何かが細長く伸びている。
飛んできた物体はひときわ太い大木にぶつかったところで、力なく横たわっている。
「もしかして……ルキ?」
20メートルはある細長いシルエットに、白銀の身体、よく見れば背に生えているコウモリのような翼。
視線を先から先まで辿らせれば、この細長い何かは龍なんじゃないかという確信が高まる。
木々をなぎ倒しながら飛ばされてきたのはルキ?
私はピーちゃんを右手でぎゅっと抱いたまま、急いで龍の元へ走った。
「ルキ……⁉ねぇ、ルキなんだよね⁉」
大木の根本で横たわり、目を閉じている龍は私の呼びかけに反応して薄っすらと目を開けた。
銀色の優しい瞳。
私は龍の岩のようにゴツゴツとした鼻先に左手で触れながら、泣きながら訴えた。
「ルキ……やっぱりルキなんだね?お願いだよ‼レックスさんを殺して自分の存在を消すだなんてやめてよ…私の前からいなくならないで」
龍は弱々しく横たわり、銀色の瞳で私を見上げたまま何も話さない。
聞いているのかいないのか、わからないような状態だ。
それでも私は、自分の正直な思いを伝えることをやめなかった。
「私だってルキのことが大切なの‼何があっても守ってあげたいって私も思ってるんだからっ!それぐらい……ルキのことが好きなんだよ」