気まぐれ猫くんの手懐け方
今起きたのか、頬杖をつきながらふわああっとあくびをしている猫くん。
「委員長のくせにアイデア考えてきてなかったんだ」
「う」
やばい。
聞かれてた。
しかも今はなるべく話したくない人に。
「あ、う…えと……」
何も言えずにしどろもどろしていると。
「あんだけ、『正義感が強い』とか『頼りになる』って言われて推薦されたくせに」
「………」
「自分で言ったこと忘れるってどんだけだよ」
フッと鼻で笑う彼の言葉がグサグサ突き刺さる。
そしてごもっともすぎて何も言い返すことができない。
「……お前なあ!!」
バンッと猫くんの机に乱暴に手をつく玲央くん。
「昨日の話し合いほとんど参加すらしてなかったじゃねえか
そのお前がこいつのこととやかく言う資格あんのかよ」