またあう日まで


「も、ももももちろんっ……!!」

「本当に?嬉しい!」

コクコクと頷きすぎて首が痛い。

「じゃあ、また声かけますわね!」

もう一度コクンと頷くと、姫ちゃんはニコニコしながら席を立った。


「……へへ」

友達が出来るのって嬉しい。
弁当を一緒に食べてくれる人がいるのって、幸せだな。

「……へへへ」

「…へへへへへへ……」

「随分とニコニコしてるね。」

「うん、んふふ〜〜……………………ち、千尋ちゃん!?」

「うん、ただいま。」

………すっごい恥ずかしいところを見られてしまった……
自分絶対ヤバイ顔してたわ…


「面白いもの見れて良かったな〜」

「わ、忘れてくださいまじで!!」

「えー、なんのことー??


んふふ〜〜♪へへへへへ〜♪」

「ぎゃーーーーーーー!!!!」


……弁当の時間は、そうやってずっといじられ続けた。















楽しい(?)弁当の時間が終わり、午後の授業。

「はい!じゃあー、5・6時間目は月の授業をしまーす!」

……月の…授業……?
そんなのあるんだ、初耳だな…
私の疑問に気付いたのか、先生がこっちを向いた。

「綺島さんは、初めてよね。
簡単に説明すると、この時間には2つのグループに分かれてもらうの。」



"精神的能力"…読解術、治療術、透視術など内面に影響する能力。


"肉体的能力"…浮遊術、肉体強化術、再生術など外面に影響する能力。



「この2つの能力のかたちは学校側から教えてもらえるのよ。何の月を持っているのかは教えられないけどね。」

……なるほど。
ちっさい脳みそフル回転させて何とか理解出来た。

「…分かりました。でも……あの……私、まだその能力のかたち…教えてもらってなくて……」

「えぇ!?お兄さんから説明無かったの!?」

「いや、あったんですけど………」


『なんとかなるから』って言われたんで。

………なんて言っても、言い訳にしかならないよなぁ…

「……そう。



じゃあ今言うわね。」



……………………え、今?


「…い、今……ですか……?」

「大丈夫よ!精神身体どっちのかたちかなんてここではたいした問題じゃないから!」


………いや、私の意見はガン無視かい。




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