またあう日まで


………………不安すぎる。
何が「普通に生活してたら何とかなる」だ。
おかげで早速寝不足で生活に支障出てますけど。

昨日とは違う不安を抱えながら、学校に向かう。

「……はぁ……ほんとに信じられないよ………」

何よりも衝撃だったのが、20歳まで卒業出来ないのに、町の外へ行くときは学校の許可がいるということ。
とんでもない所に来てしまったんだな…って思う、ほんとに。

でもちょっとだけ、ワクワクしてる自分もいるのが本音だ。

「っ綺島沙華、ことり町で青春謳歌してやるーー!!」

鼻歌を歌いながら軽くスキップ。

とにかく今はこれからの学校生活を楽しまなきゃ。

と思いながら進んでると、バス停に1人の男の子が立っていた。
制服から見て、中等部といったところだろう。

…………よーっし………



「お、おはよっ………う、でござんす!!!」








いきなり噛んだ。
しかも語尾に変なのついた。

こういうところで失敗するのが私なのである。

…案の定、男の子はゴミを見るような目で私を見ている。

「…………誰、お前。」

男の子から声が発せられる。

……あんな変な挨拶してしまったのに、口きいてくれるなんて良い人だな…

「……お、一昨日ここに引っ越してきたんだ!あっあなたも、中等部…だよね?」

「見たら分かるだろ、それくらい。」

フン、と言った顔の男の子。
…な、何なのその態度は…

「ご、ごめんなさいね〜〜!!まだ制服とか見慣れてないもので〜〜〜〜!!!」

「あっそ。」

「ーーーーーーっ!!!」

きぃぃぃぃ!!!!

一瞬でも良い人って思った自分が馬鹿だった…!

こ、こんな奴にかまってたら時間の無駄だ。

「でっでは、ごきげんよう〜〜〜〜〜〜っ」
「……」

最後は華麗にスルー。
…普通そこまで嫌う!?

心の中でべーーっとしてから、バスの1番後ろの座席に座った。

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