遠い昔からの物語

唇を離したあと、中尉は半身を起こして紐を解き、身に纏っていた寝巻きをするりと脱いだ。

十代の頃から軍隊で鍛え抜かれた、しなやかな筋肉を持つ(たくま)しい肉体があらわれる。

その表面は既に汗で光っていた。

それから、中尉はわたしの寝巻きの紐をするっと解いた。

寝巻きの前が開いて、わたしの生まれたての姿があらわになった。

真っ暗闇に、真っ白なわたしの裸身が光を放つように浮かび上がる。

中尉が息を飲む気配がした。

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