遠い昔からの物語

たぶん、たわわに実ったうちの二つの乳房を見ているのだろう。

わたしは身体(からだ)は小さいくせに、どういうわけか胸だけが大きい。

着物を着ているときは目立たないが、裸になるお風呂屋さんではよその人からじろじろ見られて、いつも恥ずかしい思いをしている。

お風呂で一緒だった薫子さんが呟いていた。

「……あんた、細い身体つきやなのに大きなお乳しとうなぁ……うち、ちっちゃいから羨ましいわぁ」

初めて聞いた彼女の方言だった。

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