溺甘豹変〜鬼上司は私にだけとびきり甘い〜
だけど九条さん、千葉さんにはそんな深い話をするんだ。あの猛獣も人に心を許したりするんだ。
「あ、でもね、青葉ちゃんビックリするだろうけど、京吾あれでも大学時代は後輩には慕われてたし、意外にもモテてたんだよ? 無口で男っぽいところがいい! とかなんとか言われてさ。まぁ黙ってればよく見えるもんねぇ」
「へぇ、なんだか想像つかないです。今じゃみんなに恐れられてるし、女は面倒だ、嫌いだって言ってるみたいですから」
「えっ! まじ!」
私の言葉に器用に動いていた手がピタリと止まる。不思議に思い薄っすらと目を開けてみると、ジッと一点を見つめ、なにやら考え込む千葉さんの姿があった。