溺甘豹変〜鬼上司は私にだけとびきり甘い〜
とはいえ、迷惑かけられているようなことを言っているわりに、朱音さんのためにHPを作ってあげたり、親身になってあげている。
要はなんだかんだ大切な存在だということ。本当に関わりたくないのなら、わざわざ出向いたりしない。そう喉元まで出かかったが、言うのは避けた。
肯定されても否定されても、どちらにしても複雑な気持ちになるような気がしたから。
「女ってなんで感情で行動するんだろうな」
「え?」
九条さんから“女”という言葉が出てきてドキリとする。
「理解できねぇし、苦手」
ぶっきらぼうに、扉の奥を一点に見つめ冷たく言い放つ九条さん。ズシッと胃に鉛が落ちたようだった。彼が女嫌いだということを、まざまざと突き付けられたような気分だった。