溺甘豹変〜鬼上司は私にだけとびきり甘い〜
「九条さ、んっ……」
「すげぇ綺麗だ」
「んんっ、好きっ、九条さん」
「青、俺は愛してる」
普段じゃ言えないこともここでは容易かった。このシュチュエーション、開放感、全てが相まって大胆にさせた。
「やっ、ダメ。なんか変です、私、今日……」
彼女もまた同じだったようで、ピクンと大きく背中を反らせた後、小さな悲鳴のようなものを上げた。そして膝を擦り合わせ、小刻みに痙攣する。
そんな彼女を満足げに観察していると、初めてのその感覚に戸惑ったのか、泣きそうな顔で下から睨んできた。
「やめてって言ったのに……意地悪」
上がる息で抗議する彼女を、俺は抱え込むようにして抱きしめた。
「悪い、可愛いくてつい」
触れ合えば触れ合うほど好きになっていく。独占欲がどんどん強くなる。こんなにも大人げなくて、情けないくらい誰かに一喜一憂させられる自分がいることを、この30年余り知らなかった。
6歳も年下の彼女に、虜になった自分がそこにいた。