溺甘豹変〜鬼上司は私にだけとびきり甘い〜


「あ! そうだった、みんなにお土産があったんだった」

二人に囲まれた西沢が突如声を上げ、紙袋から一昨日懸命に選んでいた土産を取り出す。

「ユリさんにはこれ! リップとボディウォッシュ」
「あら、可愛い。ありがとう、西沢!」
「真壁くんはタバスコチョコね」
「げっ、なんで俺だけ罰ゲームみたいなやつなんすか」

あからさまに怪訝そうな顔をする真壁。辛そうなパッケージを見ただけでデスクに放っていた。

「他になんかないんすか? もっとおいしそうなお菓子とかお酒とか」
「せっかく西沢が買ってきてくれたのにそれはないでしょ。ほら食べなさいよ」

不敵に笑いながらユリが真壁の口にグイグイ押し込む。全く、あいつら。いつまで遊んでいる気だ。

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