溺甘豹変〜鬼上司は私にだけとびきり甘い〜
「これですこれ、可愛いでしょ?」
「あーなんか見たことあるかも。なんて名前だっけ」
「すぐ喉のとこまで出てきてるのに思い出せないなー、あぁ悔しいー」
名前が出てきそうで出ないもどかしさはよくわかる。年をとると尚更のようで、うちの社長もよくそれで悩んでいる。
「写真を撮ったらその名前が出てきたらいいですよねぇ」
「そんなのあるわけないじゃない」
「ですよね~」
写真……? 名前、機能……。そのフレーズにピンときた。タイプする手を止め「西沢」と声をかけた。
「あ、もしかして九条さん、思い出してくれました?」
「違う、それだ。それをアプリケーションにしよう」
「え?」
唐突にそう提案した俺を三人が凝視する。