ダ・ル・マ・さ・ん・が・コ・ロ・シ・タ2 【完】
3時35分。
呪いのゲームが示唆する脅威の時間はこうして終わった。
しかし、それにしても遅い。
タクミが一向に、脱衣所から出てこないのだ。
「おーい、まだか?」
なんの気なしにドアを開けると、
……あれ?
彼の姿はなかった。服はあるのに。
床を連なる水滴を追うと、玄関でプツリと途絶えている。
「まさか!?」
――ガチャ。
ドアを開けると。
階段まで、くっきりと浮かびあがる足跡。
……アイツ、裸で!?
財布や携帯も持たず、すぐさま下に降りた。
「タクミッ! タクミィー! ……ッチ、どこ行ったんだあのバカは!」
遠くから、こちらに向かってくるサイレンの音がする。
ほどなく、前の大きな通りを、1台のパトカーが猛スピードで横切った。
嫌な予感がして追いかけると、50メートル先のコンビニの前で停車。
機敏に車から降りてくる警察官に、ひとりの女性が駆け寄る。
興奮気味に話すその様子に、僕も思わず足を速めた。
「で、その人、裸だったんです!」
「ほう。上も下も?」
「……は、はい。しかも裸足で! お風呂からそのまま出てきたって感じでした。あの目は普通じゃなかったです!」
「う~ん。その男はどっちに?」
「あっちです」
女性が指を差すのは、明かりのない暗い路地。
……よし。
見つかるリスクは少ない。
警察より早く捕まえて、タクミを家に連れ戻さなければ。