【完】聖剣伝説~愛を紡ぎ出すもの~
ルークは、一際高く飛び上がり、剣で闇をも切り裂く勢いで硬化した魔女へと飛び掛った。
そして、次々にその姿を粉々に破壊していく。
その一連の動作は、あまりにも速く瞳では追う事が出来ない。
アリアは、背中でその気配を感じながら深呼吸した後、静かに印を結ぶ。
まだ、向かってくる敵に対して…。
「アルゥ・オースィラ・ナウシズ……」
ガァァァァァッ
魔女達は、アリアの手前で、その場の空気に束縛され分離ししていった。
その悲鳴は、アリアの心を惑わしていく。
眩暈がしそうだった。
けれど、その体をコナーが優しく抱きとめる。
「なんで、泣くの…こんなことで?然程悲しくもないくせに?」
「……っ」
「敵を倒す度に泣いてちゃ、残念だけど、到底【フィガロワッハ】は取り戻せないよ?いい?」
「えぇ…分かったわ…」