友情結婚~恋愛0日夫婦の始め方~
それから二人タッパの鍋を食べた後、洗濯物を干し、部屋の掃除機をかけ、拭き掃除をした。
のぞみも、やるとなったらちゃんとやれる。
お昼前にはさっぱりして、琢磨はどかんと布張りのソファに腰をおろした。
「つかれた」
つい口を出た。
のぞみもソファに勢い良く座った。
「あのさあ、どうして休みなのにわざわざ疲れることするの? どうせ、朝も走ってきてるんでしょ」
「今日しか時間がないからさ」
琢磨は髪をかきあげる。
「掃除しなくたって、毎日走らなくたって、死にゃしないのに」
のぞみが首をかしげる。
「そうなんだけど」
言われてみると、毎週必ずこんなに掃除しなくても死なないかもな。
「ランチは、わたしが」
のぞみが言った。
「俺、鍋やだ」
琢磨はソファの背もたれから、ズリズリと下がって、すでにほとんど肩ぐらいしかもたれてない。投げ出した足を組んだ。
「鍋じゃないよ」
のぞみはにっと唇を横に引いて笑顔を見せた。