友情結婚~恋愛0日夫婦の始め方~
「じゃあ、たべよ」
のぞみはパンの袋を勢いよく開けた。
「パン三つって、食べられんの?」
琢磨が嘘だろという顔で見てくる。
「余裕」
のぞみは大きな口でメロンパンにかぶりついた。
琢磨はサンドイッチだ。
「卵サンド、まだ好き?」
口いっぱいにメロンパンを頬張りながら、琢磨に尋ねた。
「すき」
琢磨がニッと笑う。
あ、これは、昔の笑い方と似てる。
「購買の卵サンドが、一番だったけどな」
「確かにあれは、おいしかった。パン屋で作ってるんだよね。なつかしいな」
のぞみは目を細めた。
「年末どうする?」
もぐもぐしながら、琢磨は尋ねた。
「お互いの家に挨拶しなくちゃかも」
「だな。結婚式っていうのも、勝手に無視したから相当頭きてるし」
田舎の両親に報告したとき、それはもう両手を挙げて喜んだ。
でも結婚式をしないというと『結婚式っていうのは、挨拶を兼ねてるんだ。おそろかにするな』と怒り出した。
「だって、友達同士で結婚式してもね」
「だよなあ」